『ウルトラマン「正義の哲学」』(朝日新聞出版)
プロローグ
・「怪獣」から「kaijyu」へ
・日本特有のあいまいさとポップカルチャー
・ 『ウルトラマン』とは何なのか
・怪獣映画の「祖」ゴジラ
第1章 「正義」と『ウルトラマン』
・正義の味方 ウルトラマン登場
・血を吐きながら続ける悲しいマラソン−−『ウルトラセブン』「超兵器R1号」
・「正しさ」を疑う−−『ウルトラセブン』「ノンマルトの使者」
・ウルトラマンの正義
第2章 『ウルトラマン』の「科学」と「自然」
・ウルトラマンと「科学」
・バルタン星人の過ち
・ウルトラマンが人間を倒す時−−『ウルトラマン』「故郷は地球」
・科学への憧憬
・機械化=非人間化する恐怖−−『ウルトラセブン』「第四惑星の悪夢」
・自然への回帰−−『帰ってきたウルトラマン』「津波怪獣の恐怖 東京大ピンチ」
『帰ってきたウルトラマン』「二大怪獣の恐怖 東京大竜巻」
『ウルトラQ倶楽部』「大怪獣ウカミ登場」
第3章 近代化する日本と『ウルトラマン』
・合理主義という正義
・文明的正義へのアンチテーゼとしての”ウー”−−『ウルトラマン』「まぼろしの雪山」
第4章 『ウルトラマン』に描かれた心の闇
・悪いのは誰か−−『ザ☆ウルトラマン』「怪獣とピグだけの不思議な会話」
・物言えぬ遺児の怨念−−『ウルトラマンタロウ』「血を吸う花は少女の精」
・裏切られる善意とウルトラマンAのメッセージ−−『帰ってきたウルトラマン』「悪魔と天使の間に…」
『ウルトラマンA』「明日のエースは君だ!」
・自己有用感と、すがる思い−−『ウルトラマンティガ』「悪魔の預言」
第5章 反逆する大衆と『ウルトラマン』
・ウルトラマンメビウス−−大衆という脅威
・狙われた街、狙われない街
第6章 『ウルトラマン』とナショナリズム
・秩序という名のウルトラマン
・デラシオンという宇宙正義
・桃太郎の鬼ごっこ−−『ウルトラセブン』「300年間の復讐」
・怪獣使いと少年−−虐げられる者−−『帰ってきたウルトラマン』「怪獣使いと少年」
・戦争が怪獣を生む−−『帰ってきたウルトラマン』「毒ガス怪獣出現」
・悲しみの沼−−『ウルトラマンガイア』「悲しみの沼」
・怪獣使いの遺産−−『ウルトラマンメビウス』「怪獣使いの遺産」
・女子大生と『ウルトラマン』を読む
・女子大生の感想
第7章 『ウルトラマン』 正義実現へのメッセージ
・「原理主義」から「多神教」へ
・「他人の力を頼りにしないこと」−−昭和のウルトラマンのメッセージ
・「与える者」から「与えられる者」へ−−「光」の物語
・戦いは何のために?−『ウルトラマンティガ』「蜃気楼の怪獣」
・本当に武器を捨ててみる
・非戦の哲学
エピローグ
・果てなき「正義の味方」願望
・「正義」を求める心